こんにちは。青木内科かわら版の初回は新型コロナウィルスに対してのお話です。

新聞、テレビ、ネットで、政府・マスコミの方々、そして我々医療関係者からも様々な意見があり、皆様どの情報を信じて良いのかわからないと思います。

実は、今回の新型コロナウィルスについて100%正しい情報を持っている人間は誰一人いません。人類にとっておそらく初めて経験する感染症だからです。そもそも医療というのは100%の世界ではなく、現時点で有益な可能性が高そうな選択肢を選び、利益を得られる確率を100%にできるだけ近づける事しかできません。

「本当に正しいことを誰も知らないなんて怖い」

その通りなのですが、だからこそ、それぞれ(善意で)様々な意見が出てきて混乱してしまいます。

経験上、現時点でほぼ正しいと言える予防法は『接触感染予防・飛沫感染予防』です。
要するに「ウィルスに触らない、ウィルスをもらわない様に人と離れる事」です。
『接触感染予防・飛沫感染予防』だけでは100%ではないかもしれませんが、かからない可能性をかなり高めてくれる方法であることは間違いありません。

そのためのわかりやすいメッセージとして「3密を避ける」、「手洗い・うがい・マスク」が重要として、発信されています(厚生労働省のホームページなどに詳しく載っています)。

さらにメッセージを付け加えるとすれば、

①今の自分の手にはウィルスがついているかもしれないと常に疑って行動。

②そして、ウィルスは目・鼻・口から侵入。手を洗うまで、顔や自分の生活でよく使うもの(スマホ・時計など)、食品(口に入る可能性のあるもの)を触らない。触ったら石鹸で手洗い、アルコール消毒する。

③自分や隣の人が、無症状の感染者かもしれない。咳をしていなくても熱がなくても、自分や隣にいる人が感染者かもしれない、と疑う。症状のない自分が周りの人に感染させてしまうかもしれない、と思って行動する。

これらを意識して予防していただく事が、さらに感染する可能性を下げてくれると思います。
当たり前でみんなが言っている事ですが、それを多くの人が、真面目に実践していくこと。
100%はありません。それぞれ個人の出来る最大限の努力で感染する可能性を下げていく事が必要です。
家庭内での感染は完全に防ぐのは困難ですし、十分な感染対策ができない状態の方(乳幼児や認知症の方など)もいらっしゃいます。これを書いている私も、残念ながら感染する可能性は十二分にあります。対策をしているつもりでも、誰も完全には出来ないのです。
だからこそ、みんなで少しでも感染する可能性を下げる行動をとって行きましょう。

次回からは、生活習慣病、心臓リハビリテーションなどの事を発信させていただきたいと思います。

最後までお読みいただきありがとうございました
青木内科 青木 聡一郎

当院で使用している啓発のためのポスターです。
ポスター 飛沫感染
ポスター 接触感染